
谷倉山
標高:599m
所要時間:約7時間
栃木県鹿沼市と栃木市の境にある谷倉山(やぐらさん)と、山頂から東側の尾根伝いに、大倉山方面の478ピークまで行ってきました。
星野遺跡公園からスタートして、谷沿いのコースから谷倉山山頂へ。
山頂からは、北側の小ピークを経由してから、東側の500ピークへ。
その後、大倉山方面へ向かい、大倉山手前の478ピークまで行きました。
同じルートで谷倉山山頂まで戻り、東側の尾根コースで星野遺跡公園まで戻るルートです。
一時期、栃木県の低山がなかなか面白くて、色々なところへ行っていました。
次はどの山へ行こうかと探していると、必ずといって目に入ってくるのが栃木百名山です。
今回の谷倉山も、栃木百名山の1つなのですが、この谷倉山はとにかく評価が低い。
要約すると、「面白くない・人には勧めない・なんで栃木百名山に入っているのか」なんて言葉がネット上に溢れています。
あまり、分かりやすい特徴や面白味のない山なのかなぁと思い周囲も探していると、大倉山から谷倉山へ抜けるルートを踏破しているブログ記事を目にしました。
同じような記事を検索しても、出てくるのは数件程度。
内容的には、殆ど踏み跡も無く、岩尾根や岩場があり、なかなか大変そうな行程です。
この僅かな情報に触発されて、温めていたのが今回の山行です。
谷倉山からは大倉山まで目指しますが、時間が読めない部分もあるので、折り返し地点は臨機応変にする予定です。
星野遺跡公園
本日の出発地点は、星野遺跡公園です。
20台ほどは無料で停められ、キレイなトイレもあるので、こちらを利用させていただきました。

これから向かう谷倉山がよく見えます。
標高は大したことがないですが、麓から登るのでけっこう登りごたえはありそうです。

谷コース
星野遺跡公園から山頂までは、4本のコースがあるようですが、谷沿いのコースから登ってみることにしました。

まずは、車道の脇から林道っぽいところへ入ります。

少し歩くと分岐があるので右側へ。
真っ直ぐに行っても行けるっぽいですが、一般的な谷コースは右側みたいです。

地層の展示館のような施設を通り過ぎ、長閑な里道を歩いていきます。

沢に突き当たるので、ここからは沢沿いを登っていきます。

事前の情報によると、ここのコースは倒木が多くて荒れているようです。

確かに、噂通りに数多くの倒木が道を遮っていました。

途中からは、道も崩壊しています。
う〜ん、一般的な登山コースとは言えないかもしれない。

確かに荒れてはいるのだけど、こういう道は個人的には嫌いじゃない。
それに、最近行っていた山は踏み跡が無いようなところも多かったので、気にせずにガシガシ進んでいたら、突然アプリからの警告メッセージが・・。
どうやら、道を間違えたらしい。
少し手前から尾根に入るようでしたが、分岐点には全然気付きませんでした。
さて、どうするかな?
分岐まで戻ってもいいんだけど、沢沿いにはまだ踏み跡があるので、このまま上がっても行けそうだ。
少し考えていたら、獣道みたいなのを見つけたので、その道を利用して斜面をトラバースしていき、尾根まで出ることにしました。

無事、尾根のコースに出ました。
うん、マイナーな道に行くことが増えて、踏み跡が薄くても気にならなくなっているのは、少し考えものですな。

ここの尾根は、けっこう急でしたね。

植林地帯を抜けて・・・。

山頂からの尾根筋に上がり、西側からの尾根コースと合流しました。

谷倉山
あとは尾根伝いに、緩やかな登りで山頂へ向かいます。

スタートから、1時間20分くらいで谷倉山山頂に到着です。

山頂のプレートがこんなところに・・。

車道まで
谷倉山の山頂まで来ましたが、本日はここからがメインで、基本的には稜線を辿り進んでいく予定です。
まずは、北側にあるピークへ向かい、東側に通っている車道を目指します。
というわけで、一休みしたら北側へ下り始めます。

谷倉山の東側斜面は、伐採後なので展望は良いです。

ピークまでは、踏み跡もあり問題なく歩けます。

ピークからは東側へ下りますが、ここは少し急で笹薮になっています。
で、この笹を刈ってくれているのですが、足元20〜30cmくらいの長さが残っているので、転んだりしたら刺さって怪我をしそうです。
帰りはここを通りたくないなぁ、と思いながら歩く。

笹薮の中は歩きにくいので、伐採地との境界線沿いを歩くことにしました。

進んでいくと、斜面の反対側に作業道を見付けたので、しばらくはこの道を使うことにしました。

作業道から離れて、再び境界線を歩きます。

車道のすぐ上まで来ましたが、下りれそうな所が見当たらないです。

仕方ないので、メチャメチャ急なところを無理矢理下りました。
とりあえずは、車道までたどり着きました。
帰り道は、要検討ですね。

500ピーク
車道に下り立った地点は、特に名前は付いていないようですが、峠のような所です。
お次は、500ピークを目指します。
カーブミラーの横に踏み跡があったので、ここから進入。

ここは悩むこと無く、伐採地との境界線を登っていきます。

登りきったところが、500ピークです。

478ピークまで
ここから大倉山方面へ向かいます。
500ピークからは北側へ下ります。
ここは、気持ち良い穏やかな尾根が広がります。

北側の斜面に出ると、こちらも伐採地でした。
日光方面の山々まで見えて、とても眺めが良いです。

ここからは北東の尾根を歩いていきます。
片側が伐採されているので、眺めがよく気持ち良い尾根道です。

植林地帯が終わり、この先の山々が見えてきました。

この辺りから、足元には岩が現れ始めます。

踏み跡は殆ど無いのですが、岩と木の根が多いのでグリップが効き、歩きにくいことはないです。

いくつかピークを越えていくのですが、ピークの辺りは岩の塊になっていたり、岩尾根があったりで、かなり歩きごたえがあります。

そして、アップダウンが激しい。

478ピークが見えてきました。

ここも急登。
全体的に踏み跡は薄いですが、道自体は迷うことなく行けます。

478ピークに到着です。
この先の大倉山を目指して歩いてきましたが、お昼になったら折り返そうと思っていて、この時点で12時前になりましたので、本日はここまでとします。
この先も気になるところですが、他の方のブログ記事では笹薮などがあるらしいので、山の印象は少し違うのかも知れません。
本日の主な目的は、500ピークから478ピークだったので、この時点でだいぶ満足です。

南側の眺めも良し。

岩場で休憩
折り返しにしますが、478ピークから少し戻ったところに、張り出した大きな岩があったので、ここの上でお昼休憩にしました。

歩いてきた山々と谷倉山が見えます。
これからあそこまで戻って、向こう側へ下りないといけない。
けっこう遠いな・・・。

500ピークへ
さて、基本的には同じルートで、まずは500ピークへ戻ります。

帰りは道も分かっていて、幾分は余裕もあるので写真を撮り、ゆっくり味わいながら歩きます。

岩場もいくつかありましたが、絶壁などはないのでけっこう安全に登り下り出来ます。
変に巻く必要はないかと思います。

非常に良い。
個人的には、好みの山道です。

目印的な感じで、ピカピカと反射するテープとピンクテープがいくつかありました。
ありがたいですね。

500ピークの北側まで戻ってきましたが、ここは尾根伝いではなく伐採地の作業道を通ってみることにしました。

が・・・ただ遠回りになっただけでした。

北側を登り返して・・。

戻ってきました500ピーク。

再び谷倉山
再び谷倉山へ向かいますが、どう戻ろうか非常に悩ましい。
笹薮を避けるのだけは決定です。

往路でつかった作業道が、恐らく車道まで通じている筈だから、と思い車道を北側へ少し進んでみると入口がありました。

作業道に入り、分岐を左に折れて上がっていくと、予想通りの場所に出ました。

作業道を登り、ピンクテープのあるところから、反対側の斜面へ出ます。

こちら側も、作業道を利用して上へ。

山頂の下まで、作業道を繋いで来れました。
結果、稜線上を歩くことに拘らなければ、作業道を繋いで車道まで楽に行けますね。
まぁ、この記事を見て行く人が、どれくらいいるか知らんけど。

無事に、谷倉山山頂まで戻ってきました。

東側尾根コース
すでに充実感に満ちていますが、ここから下山をしなければ。
下りは、東側の尾根コースから下りてみます。
山頂のアンテナ施設の横から、これまた伐採地の境を歩きます。

いやー、道があると歩きやすい。

ここのコースは、これといった特徴も無くて、穏やかな尾根コースといったところですかね。

後半は、作業道になりました。

作業道を辿っていくと、キャンプ場の上に出ました。

キャンプ場内を抜けていきましたが、入口まで来ると立入禁止になっていました。
う〜ん、通ってよかったのだろうか・・。
まぁ、でも他に道も無さそうなので仕方無いか。

最後は、車道を少し歩いて駐車場まで戻り、本日も無事終了です。

今回の感想
今回は、充実した山行になりました。
どこを通るのか、どこが歩けるのか、と頭を使いながら目的地に向かい進んでいくのが、とても楽しいです。
特に、500ピークから478ピークへのルートは、岩場も多く変化に富んでいて、面白い行程でした。
登山道として整備したら、けっこう人気も出そうな区間だとは思いますが、現実的には難しいのかなぁ。
やはり、観光や利権が絡まないと、なかなか整備されないですからね。
一般的な登山道ではないので、あまりお勧めは出来ませんが、興味を持たれた方で自信があれば、ぜひ訪れてみて欲しいです。
問題は、そこまでのアプローチというか、スタートとゴール地点の設定が悩ましいところですかね。
谷倉山ですが、こちらは確かに特筆するものが無く、分かりやすい見所やご褒美的なものが無い山でした。
個人的には、谷コースはけっこう好きでしたけど、あの荒れ具合だと賛否は分かれそうです。
おそらく、栃木百名山に入っていなければ、そこまで評価は低くならないのではないかと思います。
今回は大倉山までは行けませんでしたが、また訪れる機会があれば挑戦してみたいと思います。
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